7月に2.5の一巻が発売して早二か月
9月の20日に二巻が発売されました!
2.0でもあったものの追加は
まずは種族でリルドラケンとグラスランナー
そして技能ではバード、エンハンサー、フェアリーテイマーが追加されました
フェアリーテイマーは、ウィザーズトゥームで導入された六属性はそのままで、選択方法が属性を四種類選び、その属性はレベルと同レベルまで使用可能で、選ばなかった二種類は使用できないっていう簡単なものに変更されました
そして、今回大きいのは【バード】
こいつがかなり変わりました
今回は、このバードにフォーカスして書いていきましょう
【用語】
まずはバード関連の用語から
《奏者》
バード技能で色々な特殊効果を表記するとき、それらを使いこなすキャラクターを奏者と呼ぶ
つまりは、バード使えるキャラ、使っているキャラを奏者と呼ぶんだね
《奏力》
今までは、呪歌の達成値を求める時「バード技能レベル+精神力ボーナス」という感じで基準値を表記していたけど
今回から奏力という正式名称が追加されました
「バード技能レベル+精神力ボーナス+2d」で〇〇点の奏力です、みたいなね
この奏力を用いた判定のことを「演奏判定」と呼びます
《呪歌》
呪歌とは、奏者が使用する特殊な楽曲及び歌唱
原則として呪歌は「精神効果属性」である
これも今まで通りだね
《終律》
新しく追加されたものだね
終律は、呪歌によって特定の条件が満たされた時に奏でられる特殊な演奏
奏者は呪歌では起こしえない間接的な攻撃や回復の効果を発生させることができる
これによってバードをメインにすることも考えられるようになったね
《楽素》
新しいものその2
楽素は、呪歌によって生成されていく要素で、これを特定地まで蓄積させることで、終律を奏でる条件が整います
楽素には「高揚」「鎮静」「魅惑」の三種類が存在
この楽素が終律の条件だね
【呪歌と終律の習得】
呪歌と終律は、レベルが1上がるごとに一個習得できます
レベル5の場合は、呪歌3個、終律2個、みたいに
あとで色々書くけど、バード用の戦闘特技がかなり追加されていて、それを取ると追加で習得できたりします
【呪歌と終律の使用条件】
呪歌も終律も、使用するときは制限移動じゃないと使えません、魔法と同じように
通常移動後に使うことも、歌いながら通常移動することもできないね
そして、呪歌も終律も楽器が必要です
新米女神の勇者たちで、ジークがやってたように手拍子はできません( ´_ゝ`)
楽器は基本「2H」の道具として扱うから、操りの腕輪が無い限りは武器を併用することはできないね
そして、2.5からのルールで、武器の切り替えは主動作前限定だから、そこも注意
一応楽器はなんでもいいけれど、旋律を奏でられることが条件です
太鼓とかトライアンングルとかの場合、呪歌は使えるけど演奏判定に-4の大きなペナルティを負います
更に、この場合は歌唱が必要ない呪歌であっても、歌唱を行わなければならない、というペナルティもあります
よっぽどのことが無い限りは、ちゃんと旋律を奏でられる楽器を選択するようにしましょう
【呪歌の使用】
まずは基本的に、呪歌の使用には主動作が用いられ、必ず演奏判定が行われます
呪歌の大きな変更点その1
呪歌の範囲は奏者を中心に「バードレベル×10m」の半径の空間となります
ただし、どれだけレベルを上げても、最大範囲は半径50mまでと変更されました
呪歌の大きな変更点その2
呪歌の効果は一部の例外を除き10秒(1ラウンド)の間だけ持続する
つまり、奏者の次の手番開始時に効果が消滅します
今までは、奏者が歌い続ける、演奏し続けることを選ぶと、一度の精神抵抗のみでずっと効果を発揮していたけども
今回のこの変更で、勝手に効果が切れるので、毎回精神抵抗を抜かないといけなくなったね
楽素が追加されたから、そうじゃないといけないんだけどね
そして呪歌は、使用時に演奏判定を行い、相手の精神抵抗との比べ合いを行います
必中の呪歌の場合は自動失敗じゃない限りは効果を発揮します
そして、呪歌が発動さえしてしまえば、相手に抵抗されようとも、自分に「楽素」が蓄積されます
蓄積される楽素の種類は、使用する呪歌によって変わり
それぞれの呪歌には「巧奏値」というものが設定されており、その巧奏値以上の達成値を演奏判定で出せば、追加で楽素が蓄積されます
この追加で蓄積される楽素も、呪歌毎に設定されています
一部の呪歌には「効果発生条件」が設定されていて
その効果発生条件を満たす楽素が蓄積されていなければ、効果を発揮しません
例えば「ノスタルジィ」の場合、鎮静6と魅惑6が蓄積されていなければ、効果を発揮しません
ただ、こちらは終律と違って楽素を消費するわけではなく、蓄積されてさえいればオーケーです
そして、効果発生条件を満たしていなくても、使用することによって楽素を得ることは可能です
呪歌の効果範囲が、別の呪歌と重なった場合
達成値の比べ合いを行って、より高い達成値となった片方の呪歌のみが、重なった範囲内で効果を発揮します
もしも達成値が同じ場合は、先に演奏されていた呪歌が優先されます
これも従来通り
もしもこれで達成値を上回らず、呪歌が効果を発揮しなかったとしても楽素は蓄積されます
そして呪歌の特性として、魔法ではありません
センス・マジックとか魔力を感知するものには反応しません
しかし、ワードブレイクで解除することは可能です
【終律の使用】
終律の使用も呪歌と同様、楽器を用いて主動作で使用します
達成値もまた演奏判定を行います
終律の射程は、呪歌と同じ効果範囲と射程となります
終律にはそれぞれ、「最大対象数」が設定されており、奏者は範囲内のキャラクター(部位)を、その数だけ任意で選択できます
この時魔法制御とか必要ではなく、誤射も一切発生しません
ただ、呪歌の場合は耳に入ればいいのに対して、終律は対象を認識(一般的には目視)していないといけないため、場合によっては鷹の目が必要になったりするかも
そして注意なのが、他の呪歌の範囲内に終律を使用した場合、その呪歌の達成値を上回らなければ終律は効果を発揮しません
そして終律の効果時間は、すべて「一瞬」です
そして終律の強い部分は、聴力を完全に失っている対象に対しても効果を発揮することですね
ただ、その相手は終律に対する抵抗力にボーナスは入るので注意
呪歌は基本的に精神効果属性なのに対し、終律はそれぞれに属性があるため、精神効果属性無効の相手に対しても、しっかりと効果を発揮してくれます
【楽素の管理】
楽素には「高揚」「鎮静」「魅惑」の三種類があり、それぞれ個別に量を管理しないといけません
もしも戦場にバード技能保持者が複数いる場合、楽素はバードの人それぞれが管理します
楽素は戦闘開始直後は三つともすべて「0」であり、最低値もまた「0」です
マイナスになることはありません
そして最大値は設定されておらず、いくらでも蓄積できます
楽素は上で書いてあるけど、呪歌を使用すれば成否に関わらず、自動失敗でない限りはかならず蓄積されます
もしも1ラウンドの間に複数の主動作が使える場合、その分だけ呪歌を使用し、その分だけ楽素を蓄積できます
奏者の手番開始時に、奏者時神による呪歌が奏でられていない状態だった場合、三つの楽素すべての蓄積値が「-1」されます
ただし、奏者が直前の手番で終律を使用していた場合は、この減少は発生しません
そして非戦闘時の楽素についてですが
終律の中には、非戦闘時にも使いたいものがあったり、今後追加されたりするでしょう
非戦闘時に終律を使う場合、わざわざ呪歌を使って楽素を蓄積させて~ってやるのはとても面倒です
その場合、GMは適当に時間経過したってことにして終律を使わせてもOKだそうです
そして場合によっては、楽素が蓄積された状態で戦闘に突入することもあるかもしれません
その場合も、GMは楽素の蓄積を0以上にしてもいいそうです
ただし、蓄積が1以上での戦闘突入はかなりマレな状態で
演奏しながら休息していた、とかの状況でない限りは0とした方がいい、とのことです
まあ、その通りですね
【ペット】
ペットの購入は従来通り、レベルが3,5,7になったときに100ガメルで購入できます
そしてペットの効果ですが、これが大事
まず奏者が演奏を始めたとき、ペットも自動的に一緒に歌います
その時の達成値はもちろん、奏者の達成値を用います
そして本来であれば、次の手番開始時に奏者は演奏を停止し、呪歌の効果が切れます
しかしペットがいる場合、奏者は演奏停止しても、ペットは歌い続け効果を発揮し続けます
ペットがいることで、従来の呪歌の効果時間になるわけです
ただ、ペットの呪歌の効果範囲は最大で「半径10m」で達成値も0として扱います
つまり、ペットが歌い続けることで効果は発揮されますが、別の呪歌が発生した場合、自動的に上書きされてしまいます
そしてペットの呪歌によって楽素を得ることはできず、ペットは終律を使用することはできません
【バード用戦闘特技】
さて、ここからは新しい戦闘特技を紹介します
《終律増強》 条件:バード技能レベル3以上
終律の威力を+10
《呪歌追加I》 条件:バード技能レベル1以上
呪歌・終律の習得数+1
これによって、呪歌、終律を追加で得ることができます
レベル7以上になれば、この呪歌追加はIIに置き換えられ、更に一個(合計二個)追加できます
《特殊楽器習熟》 条件:バード技能レベル1以上
特殊楽器を装備、使用できる
この戦闘特技を習得することで、特殊楽器というものを装備できます
この特殊楽器というのは、武器・防具として使用できるもので、それぞれに指定された条件を満たすことで楽素が得られます
この装備の登場で、バードと戦闘が両立できるようになります
ただ、この装備では演奏判定に-4が入り、歌唱が必要なくても必要となってしまいます
更に、上で説明した通り、演奏していなかった場合の手番開始時に楽素が-1されてしまうということで、この武具を用いて演奏せずに終律仕様するのは、かなり難しそうに感じます
これは実際に使ってみないとわかりませんが
《ハーモニー》 条件:バード技能レベル5以上
ペットと自身の呪歌の効果を同時に適用する
ハーモニー習得者は、自分のペットが呪歌を奏でている時に、自分が別の呪歌を使用し、その効果を複合して同時に発生させることが可能です
このとき、ペットの呪歌もまた、自分と同じ効果範囲、達成値となります
ハーモニー習得者が終律を使用したときも、ペットの呪歌はその終律と同じ達成値となります
しかし、この特技を持っていても、ペットは楽素を発生させません
これは例えば、自分がララバイ使って、次の手番開始時に終了、ペットが達成値0でララバイを継続
そして自分がチャーミングを達成値20で使用した場合、ペットが継続していたララバイが達成値20となる、ってわけだね
《楽素転換》 条件:バード技能レベル3以上
生成されている楽素を一つ、変更する
この特技の宣言は任意のタイミングで可能
生成されている楽素一つを-1にし、それとは別の楽素を+1するっていう、転換だね
ただ、効果発生条件のある呪歌を使用する場合
条件満たしてない状態で使ったあとに、この転換を使用して発生条件を満たす楽素を得たとしても、効果は発揮しません
逆に、効果を発揮したあとに転換して、条件から外れても、効果が消えることもないです
《シュアパフォーマー》 条件:バード技能レベル3以上
「抵抗:半減」の終律を「抵抗:必中」「クリティカルしない」に変更する
これはダメージが半分にならずに入るけど、クリティカルしなくなるっていう特技です
ただ、これは抵抗がどうこうってだけで、相手の属性に対する耐性を無視するものじゃないから注意
《スキルフルプレイ》 条件:バード技能レベル7以上
呪歌・終律の演奏判定を二回行い、どちらかの結果を選ぶ
簡単に言うと、魔法拡大/確実化
達成値の比べ合いが必要な場合は、先に奏者がこの処理で達成値を選んでから、相手が抵抗を行う
とまあ、長々書いたけれども
これがルールブック2.5におけるバードの仕様ですね
従来からガラリと変貌を遂げてかなり面白そうになったので、ぜひ使ってみてください
私はGMしかやってないから、PLとして使うことはないだろうけどね( ´_ゝ`)
コメント